解雇に関する判例 〜 解雇の理由-指示命令違反

解雇に関する判例は数多くあります。
解雇という行為は労働者にとっては非常に大きな問題となりますので、トラブルがこじれてしまうと訴訟にもなりかねません。
そこで解雇の予告の判例についても十分に理解しておく必要があるでしょう。
【解雇の理由-指示命令違反】
・就業規則に規定されている懲戒解雇事由の「職務上の指示命令に不当に反抗し、事業場の秩序をみだしたとき」とは、単に職務上の指示、命令に正当な理由なく服従しなかっただけでなく、当該従業員の態度が強固である、反抗的であるといった諸般の状況からみて容易くその遵守を期待できないことが推認できる場合も指す。
(有効とされた判例)
・使用者が従業員に対して、金品の不正隠匿の摘発防止のために行う所持品検査は、これを必要とする合理的理由に基づいて一般的に妥当な方法と程度において、しかも制度として従業員に対し画一的に実施されるものでなければならないが、特段の事情がない限り、従業員が所持品検査を受忍すべき義務があるものとされ、これを拒否したことを理由とする懲戒解雇は有効とされた。
・時間外労働を行う義務がある場合に時間外労働命令に従わなく、業務命令に従わなかったことに反省の意を表明しないで、始末書さえも提出しなかった者に対する懲戒解雇は有効とされた。
・家族手当の不正受給、源泉所得税の不正免脱は懲戒事由である窃盗、横領、暴行等の刑法犯に該当する行為その他各号に準ずる不都合な行為に該当するとされた。
・個人所有の自動車を業務使用して報告、走行距離に応じて自動車経費の支給を受けていた技術員が、報告内容を偽って不正に経費の支弁を受けたことは、懲戒解雇事由に該当するとされた。
(無効とされた判例)
・新入社員が「特定の宗教・思想・政治等の活動は一切為さざること」との誓約書、保証書の提出を拒んだ場合でも、解雇することはできないとされた。
・試用期間中の労働者が、宿直手当の不払いにつき質問したこと等を理由とする解雇予告は、社会通念上相当性を欠いていることから無効とされた。
・家族手当支給申請書に妻無職と偽りの記載をしたことにより、月額1000円の手当を不正受給していたことを理由とする懲戒解雇は、情状が重たくないことから処分権の行使を誤ったもので無効とされた。
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